2009年03月20日

バンクシーとノマドロジー(遊牧論)2

バンクシーについて考える時に、キータームとなるのが彼の匿名性だ。

これはバンクシーの作品にカルト的人気をもたらした要因の一つで、まさに匿名であるということがアーティストを神格化する。ヴァルター・ベンヤミンが『複製技術時代の芸術』でいったオーラの不在をいかにもわかりやすく補っている。つまりオリジナルの作品にはオーラがあってメカニカルにつくられた複製にはそれがない。ステンシルなんて一瞬で複製できるから、量産すればますますオリジナルのオーラは出にくい。バンクシーの匿名性は、芸術作品のそのような欠損を補い、カルト的な人気を生み、またアートマーケットにおいても有効に機能した。

イギリスのファインアートの世界はセレブリティー文化に吸収された観がある。ダミアン・ハーストなんかは典型だけれども、アーティストがクールでかわったことをしてメディアが扇動してマスが踊る、そこにドバドバ金が流れるっていうパターンがまず一つある。セレブ気取りのアーティストがモデルや芸能人と一緒にパーティーで遊んでいる、自分の顔を売ってその作品の値をつり上げていくように。作品に自分の顔をステッカーみたいにくっつけて売っている。作品よりも顔の方が有名なアーティスト、映画監督、俳優なんでもいいけど、そういうのはよくあることかと思う。

バンクシーは自分を匿名にし、私生活を一切あかさず、作者にまとわる物語性を一切拒絶する。ということは浮気を激写されて週刊誌にだされたりパパラッチに追いまくられたりすることもない。それはただわずらわしいことがなくていいというのもあるけど、もっといえば記号にうめつくされた資本主義体制にあってマーケットの機械運動にのみこまれることなく、その運動の目的である金の流れを横取りしている。うーむ、こんな風に金儲けできたらなあw

posted by ろんどな at 13:32| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
一時代を築いたスタービーチは閉鎖になりましたが、もう一度楽しい思いをしたい、もう一度出会いたいと思う有志により再度復活しました。本家以上に簡単に出会えて楽しい思いを約束します!http://newstar.mosltyproductive.com/
Posted by 新生スタービーチ at 2010年01月05日 13:09
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